「さくらとお節介カード」
(Original Title:Sakura and the Audacity Card)


出典:Fanfiction.Net
(http://www.fanfiction.net)

作者:Jade Tsukinomoto(ブラジル連邦共和国)
訳者:alpha7

(作者前書き)
1.「カードキャプターさくら」の版権はCLAMPが有しています。
2.この作品は「ネタばれ」させるものでは有りません!(私が思うに)
3.ファイナルファンタジー7のテーマを聞きながら書きました!
(この曲、可愛い!)

注:
《 》内は心の中で考えた事。
「 」内は会話。
〔 〕内は行動。
( )内は私のコメントを示します。

その日、さくらは寝るのが遅くなった。小狼の事をずっと考えていたからだ。
しかし、彼女は自分の想いを彼にどの様に伝えれば良いのか、分からなかった。
悲しそうに彼女は床についた。
彼女は小狼を愛していた。しかし、それを言う勇気はどこにあるのだろうか?
そんな事を考えているうちに、彼女は眠りに落ちていった。
すると、不思議な光が現れた。

《我が主には....私が必要なんだ!》

光はさくらの体の中に消えていったのだった。

次の日の朝....

桃矢:「怪獣!何時まで寝てるんだ?出かけるんじゃなかったのか?それに、
朝飯が出来てるぞ!」

さくら:「今、行くわよ!私、怪獣じゃないもん!おはよ、大怪獣!」

桃矢:「さくら?俺の事、なんて呼んだ?」

さくら:「大怪獣、って言ったのよ!(さくらはそう言って、アッカンベをして
自分の部屋から出てきた)私の事、怪獣って呼ばないでくれる?」

桃矢:「お前、俺の事、そんな風に呼んだ事ねえじゃねぇか・・・。」

さくらは階段を下り、朝食を取った。

さくら:「お父さんは何処?大怪獣。」

桃矢:「大学に行ったよ。」

さくら:「今日は土曜日よね。大怪獣?」

桃矢:「父さん、今日は忙しいみたいだからな。なあ、俺をそういう風に呼ぶ
のは止めてくれよ!」

さくら:「いやよ!じゃあね、大怪獣!」

桃矢:「何処行くんだ?戻ってこいよ!」

さくら:「大きなお世話よ!大怪獣!」

桃矢はドアに急いで向かったが、さくらはすでに出て行った後だった。

《どうしちまったんだ?あいつ。》
そう桃矢は考えた。

さくらは、ローラブレードを履いて小狼の家に向かった。

《私、今なら自分の気持ちを言う勇気が有るように思う....今まで以上に!》
と、さくらは邪な笑いを浮かべて考えた。
(作者注:邪な笑いを浮かべたさくらなんて私は見たくありません....読者の
貴方も同じですよね?^_^)

さくらはスケートを脱ぐと、小狼のアパートに向かった。
彼女が呼び鈴を鳴らすと、数秒後、中から「今、行きます!」と言う声がして、
ドアが開いた。

小狼:「さくら?」〔顔が真っ赤になる。〕

さくら:「おはよ、小狼!」

小狼:「何の用だ?」
だが、小狼のさくらの言葉を聞いて考えた。
《あれ、こいつ、いつも言う「君」を付けないんだ?》

さくら:「貴方に言いたい事があるの。公園に行かない?」

小狼:「いいよ....朝食が終わったらな。」

さくら:「いいわよ、小狼!!!!」

彼らは公園に向かった。さくらは小狼の脇に手を取って並んでおり、小狼の方
は益々、顔を赤らめていた。その後、さくらは小狼の肩に手を置いた。
小狼の頭は今にも爆発しそうになっていた!
そうこうしているうちに、彼らはベンチに腰掛け、さくらは、小狼を真っ直ぐ
見つめたのであった。

小狼:「おれに言いたい事ってなんだ?」

さくら:「私、貴方が私の特別な人だ、って言いたかったの。それで、私、
貴方にボーイフレンドになって欲しかったのよ。」

小狼:「何だって?O .O」〔益々、顔が赤くなる。〕

さくら:「貴方も分かってるでしょ。良いよね?」

小狼:「勿論....一寸、待て!お前、さくらじゃないな....」

さくら:「私よ、間抜け!」

小狼:「何だって?」

さくら:「お喋りなんかやめて、キスしてよ!」

さくらは唇が合わんとする位置まで小狼の頭を自分の方に引き寄せた。
小狼は、それから逃れようとしたが、さくらは彼を押えていた。

小狼は考えた。
《どうしてこうなったか、おれには分からない。でも、おれは、こんな事は
嫌いだ。こいつはさくらじゃない。まるで苺鈴みたいだ!》

すると、さくらは息の呑んで、後ろに下がった。

小狼:「やめろ!」

さくら:「何で?こういう事、嫌いなの?」

小狼:「違う!お前はさくらじゃない!さくらは可愛くて、シャイで、いいや
つだ....あいつは、そんな事は絶対にしない!お前が誰だろうと、おれは、そ
んなさくらは嫌いだ!おれにいつも抱きつこうとするなんて、お前はまるで苺
鈴みたいだ!それがお前を好きになれない理由なんだ!」

すると、不思議な事が起こった。
さくらの体から不思議な光が現れたのである。
彼女は気を失い、小狼が彼女を受け止めた。

光:「貴方は正しい。私はさくらでは無い。でも、分かってくれ。私はだた、
助けになりたいだけなのだ!」

小狼:「お前は誰だ?」

光:「私は....『世話焼き』だ!」

カードの姿が次第に明らかになってきた。
その姿は、刺激的な衣装に身を包んだ10代の少女で、髪型は青いロングヘアに
2つのポニーテールだった。

小狼:「お前はクロウカードなのか?」

世話焼き:「違う。私はさくらカードだ。我が主が知らぬうちに私を創ったの
だ。彼女はとても気に病んでいる。自分の気持ちについて。」

小狼:「何だって?さくらの気持ちに?」

世話焼き:「そうだ。主は貴方に好意を抱いている。いや、愛しているのだ。」

小狼は息を詰まらせた。

小狼:「何があったか、さくらは覚えているのかな?」

世話焼き:「いや、主はとても恥ずかしい事をした、と思っているだろうから
ね。それで、お願いがある。貴方が私を持っていてくれないだろうか?」

小狼:「勿論だ!ところで、有難う....」

世話焼き:「何故、礼を言うんだ?」

小狼:「お前は主を幸せにしようとして、おれを助けようとしたんだ。さあ、
カードに戻れ!」

少女の姿をしたカードは元の姿に戻り、小狼はカードを手で捕らえた。
カードには"The Audacity"(世話焼き)と書かれており、ポケットの中にカー
ドをしまったのだった。
すると、その瞬間、さくらが目を覚ました。

さくら:「ほえ!私、ここで何してたの?小狼君????」

小狼:「さくら....おれ、お前に言わなきゃならない事があるんだ....」

さくら:「なあに?」

小狼:「愛してる、さくら!おれ、お前と永遠に一緒に居たいんだ!!!!!!!」

さくら:「ああ、小狼君、私も愛してる....」

小狼:「分かってたんだ....」

さくら:「なあに?」

小狼:「何でも無い....忘れてくれ。」

2人を口づけをかわした。2人にとって、とても甘い時間が過ぎていった。

桃矢:「てめー!ウチの妹に何してやがる?」

さくら:「お兄ちゃん!」
〔小狼:《げきょ!》〕

桃矢:「さくら、今すぐ帰れ!」

さくら:「いや、お兄ちゃん!私、小狼君とここに居るう〜!」

小狼はポケットの中に何かを感じていた。
カードはじっと彼を見つめており、笑っていたのであった。
小狼は心の中でただただ感謝していた。

《ありがとう....》

(作者後書き)
Jade:「終わった!私の最初の作品が終わったわ!」

さくら:「でも、これ、貴方の最初の作品じゃないじゃない!」

Jade:「そう、これは、私がポルトガル語で書いた最初の作品なの。それで、
それを英語に翻訳したんだよ。」

さくら:「そうだったんだ....」

Jade:「私の為に日本語に訳せる?」

さくら:「勿論!」

突然、ケロちゃん乱入、作品を読む。

ケロちゃん:「一寸、待ちいや!ワイがおれへんやないか!!!!何でや???」

Jade:「あの....知世ちゃんの家にいるんだから、プリン食べてきたら?」

ケロちゃん:「〔笑う〕オッケー!!!!」

さくら:「ほえ....それで、翻訳なんだけど....」

おはよう: Good Morning
なあに?: What?!?
でも....: But...
お願い: Please.
ありがとう: Thank you.
じゃあね: Bye

Jade:「ありがとう、さくらちゃん!」

さくら:「どういたしまして。じゃあね!」

Jade:「じゃあね!もし、感想・要望・コメント等(お怒りは勘弁してね!)
が有ったら、私にメールで知らせてね!」




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